
ねこちゃんに発生する腫瘍のなかで、血液、皮膚についで3番目によく見られるのが乳腺腫瘍です。
主にシニアの女の子で多く発生しますが、若い女の子、まれに男の子にも発生は見られます。
乳腺腫瘍は、乳頭の近くにかたまり(しこり)として触る事が出来ます。
触った感じが硬いもの、液体のたまった様な柔らかいものなどさまざまです。
しばしば破裂して潰瘍化したり、乳汁を分泌することもあります。
そしてねこちゃんの乳腺腫瘍で恐ろしいことは、80%以上が悪性腫瘍ということです。
浸潤性(まわりに広がっていくこと)が高く、早い段階から他の臓器に転移していきます。
60%以上が転移を起こすと言われており、主な転移先は肺やリンパ節です。
治療は外科的に摘出することが1番です。
摘出方法にもいくつか種類があります。
①片側乳腺全摘出:腫瘍が出来ている側の乳腺を頭側から尾側まですべて摘出します。
②両側乳腺全摘出:左右の乳腺すべてを摘出します。
③部分切除:腫瘍のみを摘出します。
ねこちゃんの場合は、浸潤性が高いこと、転移しやすい事を考慮し、積極的に広範囲を摘出する①や②が勧められています。
広範囲に摘出したとしても、転移や再発の可能性はゼロにはなりません。
局所の再発率は50%以上とも言われています。
そのため、摘出後に化学療法を行う事もあります。
また摘出する時の腫瘍の大きさにより、余命の長さが変わってきます。
腫瘍が2㎝以下の場合は、摘出後3年以上生存する事も可能です。
しかし3㎝以上の場合は、摘出してから平均6ヶ月程度の余命となってしまいます。
ただし、リンパ節や他の臓器への転移がある場合はもっと短くなってしまいます。
ねこちゃんの乳腺腫瘍は悪性度が高く、進行も早い腫瘍です。
よほど進行した場合、あるいは悪性度が非常に高い場合以外は、ねこちゃんの体調に変化が見られることはありません。
また治療を行ったとしても、すでに腫瘍が大きくなってしまっている場合は余命が非常に短くなってしまいます。
そうならないためには、早期発見・早期治療がとても重要です。
人間の乳ガンと同じように、ねこちゃんの乳腺腫瘍もおうちで発見することができる腫瘍です。
ねこちゃんのお腹をなでるついでに、乳頭のまわりをちょっと念入りに触ってみてください。
あれ?と思うものがあればすぐに病院を受診しましょう。
また避妊手術をうけているねこちゃんの方が、うけていないねこちゃんに比べて、危険率は少ないという報告もあります。(100%の予防には残念ながらなりません。)
避妊手術を考える際には、このような事も考慮に入れてみてはいかがでしょうか。























