
こんな経験ありませんか?
子ねこを拾った!
家の前に迷いねこが!かわいいし、かわいそうだからおうちで飼おうかな・・・
こんな風に出会ったねこちゃんを抱き上げた時に、お腹のあたりを黒い粒々がうごめいている・・・
同居中のねこちゃんがやたらと体を掻いている・・・
黒いフケみたいなものが毛についているなぁ・・・
こんな時はノミが寄生しているかもしれません。
しかしノミってよく耳にしますが、いったいどういう生き物なのかご存知ですか?
今回はそんな知っているようで知らない、ノミについてのお話です。
≪ノミ≫
1.5~2mmほどのちいさな昆虫です。
種類:世界中に約1800種が確認されており、すべてが哺乳類や鳥類に寄生して吸血します。
そのうち約70種が日本に生息しています。
ネコノミ、イヌノミ、ネズミノミ、ヒトノミなど寄生する動物がそれぞれ決まっています。
とは言え、専門の動物以外からも吸血します。
ノミの一生:動物の体表で産卵します。
この卵は床や地面に落ちてふ化し、幼虫、さなぎとなり成虫になります。
成虫は再び動物の体表に寄生して吸血します。
快適な環境:気温が18~27度、湿度75~85%。主に春から夏にかけて繁殖します。
しかしおうちの中であれば一年中繁殖可能です。
特技:ジャンプ。
体長の60倍の高さ、100倍の距離をジャンプすることができます。
地位:世界的に『人獣共通感染症の媒介者』としての地位を確立しています。
有名な病気にはペストがあります。
では、ノミがねこちゃんに寄生するとどうなるのでしょうか。
ねこちゃんに寄生したノミの成虫は、ねこちゃんから吸血することによって産卵の準備をします。
このノミの吸血は、激しいかゆみを引き起こします。
大量に寄生すると、吸血によって貧血を起こすこともあります。
(メスのノミが100匹寄生すると、1日に1cc以上の血液を吸い取られてしまいます。)
また、吸血の時にノミが体内に唾液を注入するため、その唾液に対してのアレルギー反応を起こすこともあります。
これはノミアレルギーと言われ、アレルギー反応の一種です。
このノミアレルギーは、寄生しているノミの数が少なくても激しいかゆみを伴い、1回の吸血で数日間もかゆみが続きます。
主に腰周り、太もも、首のあたりに湿疹を伴う激しいかゆみがあり、脱毛するぐらいかきむしってしまいます。

(ノミアレルギーで脱毛したねこちゃん)
もちろん、ねこちゃんからだけでなく人間からも吸血します。
人間にも同じように激しい痒みを伴う皮膚病を引き起こします。
そしてこのノミ、ただ吸血するだけではありません。
恐ろしいことに、他の病気の運び屋にもなってしまうのです。
*瓜実条虫*
サナダムシの一種で、ノミの体内で幼虫が成長します。
このノミを毛づくろいの時に一緒に飲み込んでしまう事で、ねこちゃんが感染します。
感染した瓜実条虫はねこちゃんの小腸の中で成長し、50cm以上の長さになります。
感染しても症状が見られない事もありますが、下痢をしたり、子ねこの場合は悪化して脱水症状をおこしてしまうこともあります。
ここでちょっとノミの一生を思い出してみましょう。
産まれた卵は床に落ち、そこでふ化して幼虫になるんでしたよね。
この時、瓜実条虫を持っているノミの幼虫がもし床で生活していたとしたら・・・
人間が誤ってこのノミの幼虫を飲み込んでしまうこともあると思いませんか?
もちろん否定はできません。(過去にこのように感染した報告もあります)
この時の人間もねこちゃんの時と同じように、小腸で成長して大きくなっていきます。
*バルトネラ*
このバルトネラという細菌、みなさんもご存知かもしれませんが『ねこひっかき病』の原因です。
バルトネラに感染してもねこちゃんにはなにも症状がありません。
しかし、この感染したねこちゃんに人間が引っ掻かれたり咬まれたりすると、発熱、頭痛、リンパ節が腫れるなどの症状がみられます。
(右の写真はねこひっかき病でリンパ節が腫れた症例です。)
こんな厄介なノミ、どう対処したらいいのでしょうか。
ノミの治療、予防には、ねこちゃんの体表と環境からのノミの駆除が重要です。
ねこちゃんの体(肩のあたり)に直接つけるノミ駆除薬を月に1回塗布していただくと駆除、予防ができます。
また、ノミの卵や幼虫は地面や床にいるため、ねこちゃんの生活している部屋の掃除をこまめにしていただくことも予防になります。
痒みだけでなく、ほかの病気の運び屋となるノミ。
確実に予防してねこちゃん、人間の健康を守りましょう♪
























