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猫はなぜ腎臓病になりやすいのか?
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猫はなぜ腎臓病になりやすいのか?

猫は腎臓病になりやすいとよく言いますね。

人の腎臓病は、塩分の取り過ぎや高血圧症、糖尿病が原因でなることが多いです。
しかし、猫はキャットフードを食べてることが多く、総合栄養食など猫が必要とする栄養素を全て含んでいて、そのキャットフードと水を与えるだけで健康を維持できるように調整されたフードを食べているので、極端に栄養バランスが崩れたり、塩分を多く摂取しているわけではないです。

そのため、人のような塩分の取り過ぎによって腎臓病になることは少ないです。

人と同じように高血圧症や糖尿病になることで腎臓病になることはあります。
ただ、高血圧症や糖尿病がなくても腎臓病になることもありますので、はっきりした原因がわかっていないこともあります。

詳しいことはまだわかっていないのですが、一説には猫の祖先は砂漠で生活していたため、少ない水で生活できるようにするために腎臓で水分を吸収して濃いおしっこを作るために腎臓に負担がかかって、歳を取ると腎臓病になりやすいのではないかと言われています。

猫のおしっこが臭いのは、濃いおしっこで毒素が濃縮されているからです。

そのため、水分を多く摂ることは腎臓病になりにくいのではないかと言われています。

腎臓病の予防

キャットフードもドライフードの水分が10%で、缶詰フードやパウチタイプのフードは水分が70%なので、猫には缶詰フードやパウチタイプのフードの方が水分をたくさん摂ることができるので、いいと言われています。

まつこの食事

うちの猫も缶詰フードに更に水を加えて与えています。
そうすることで水分をたくさん摂ることができます。

猫は水を飲まないので、水分をいかに多く摂るようにするかが課題になりますが、缶詰フードに更に水を加えることで、水分をたくさん摂ることができます。

腎臓病の原因で多いもの

最近では、ドライフードの影響で尿管結石ができる猫が多くなり、尿管結石によって腎臓病になる猫も多くなりました。
泌尿器系用の市販のドライフードは、ストルバイト結石を予防するために尿を酸化させるために尿酸化剤が入ってるキャットフードが多く、それによって今度はシュウ酸カルシウム結石が多くできるようになって、そのシュウ酸カルシウムが尿管に詰まってしまい、尿管結石によって腎臓病になる子も増えています。

猫のワクチン接種によっても腎臓病が増えると言うデータもあります。
そのために猫のワクチン接種の機械を減らすために今は、猫のワクチンは3年に1回になってることが多いです。

猫の腎臓にリンパ腫という腫瘍ができることもあり、腎臓リンパ腫によって腎臓病になることもあります。

猫では、特発性膀胱炎を起こすことが多く、まだ特発性膀胱炎の原因はわかっていなことも多いのですが、メンタルが影響していると言われていて、ストレスにより膀胱炎が起こると言われています。
特発性膀胱炎を繰り返すことで、腎臓の感染が起こったりすると腎臓の機能が低下して腎臓病になることもあります。

いろいろな猫の種類も増えてきて、遺伝性の腎臓病も増えてきています。
ペルシャ系の猫で多くみられる多発性腎嚢胞やアビシニアンなどでみられるアミロイドーシスなど、遺伝性の腎臓病も増えてきています。